KAFA:Korean Academy of Film Artsを見学 ~ピョン・ヨハンのあの映画

2013年のことを今更ブログに書きます。

すみません、忙しかったんです、多分…。(多分?)

2013年の東京国際映画祭で上映された「起爆」、韓国語のタイトルは「들개」(野犬)
監督はKAFAこと韓国国立映画アカデミー在学生のキム・ジョンフン김정훈さんです。
日本映画監督協会と東京国際映画祭の共催交流パーティでお目に掛かったのが最初です。
たまたまその次の週にソウルに行くことになっていたので是非会いましょうと言うことになってソウルでお目に掛かりました。

KAFAを案内してくださるということになり、車で向かえに来てくださったのですが、その車がなんと「起爆」の劇用車でした…。
日本ではまだ正式に公開されていないので「起爆」を観た方は一部の熱心な韓国映画ファンだけかと思いますが、あの劇用車ですよ~~~。

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思わず写真も撮っちゃいますよね?

KAFAからの卒業生には
『殺人の追憶』のポン・ジュノ監督…11期
『八月のクリスマス』のホ・ジノ監督…9期
『スキャンダル』のイ・ジェヨン監督
『ユゴ 大統領有故』のイム・サンス監督…5期
等々そうそうたるメンバー。

また「起爆」に主演していたピョン・ヨハン변요한さんはドラマ「未生ミセン」で大ブレイク。
主演映画「ソーシャルフォビア」が2015年3月12日に公開されました。
主演も監督も期待の新人です。この映画は観た方がいい…けど、日本での公開予定はまだ無い模様…。
どうしても観たいという方は私にこっそり言ってくださると、実はDVDを頂きましたので持っています。一緒に観ましょう!でも日本語字幕はありません。英語字幕のみです…。

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スタジオ潜入。
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アニメーション演出専攻スタジオもありました。
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このときは丁度「起爆」をレンダリングしているところでした。
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学内には試写室もあって厳しい講評もあるとか…を、再現するの図。なんのこっちゃ。
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屋上はなかなかおしゃれで素敵な空間。
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こちらは正面入り口。
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ホンデのカフェで一休みしました。
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だれか「起爆」の配給権を買いませんか~?
日本で上映されていないのは勿体ないですよ~!

韓国ではピョン・ヨハン効果があって再映されている模様です、ちぇきら!
https://www.facebook.com/tinkerticker

イ・チャンドン監督@山形

林海象監督から「山形にイ・チャンドン監督が来るけど、来る?」とお声をかけて頂き、そりゃあもう行くでしょう!なオアシス大好き吉村元希。

「オアシス」まだ観ていない人は観ましょうね。
というか、イ・チャンドン監督はどちらかというと寡作の方で「ペパーミント・キャンディ」「シークレット・サンシャイン」「オアシス」「ポエトリー~アグネスの詩」くらいしかありませんので、全部観てください。きっぱり。

まずは根岸吉太郎監督が学長をなさっている東北芸術工科大学にお邪魔しました。

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東北芸術工科大学には何処にも柵が無く、どこからでも入れるんだそうで、とても素敵な建築。
鏡橋と言われる橋を渡って構内に入ります。
鏡橋というのは網走刑務所に入るときに渡らなければならない橋の名前で、この大学に入ると言う事は番外地に入る思いで入れという思いが託されているというお話を根岸さんがしてくださいました。

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林海象監督と根岸吉太郎監督の研究室。
海象さんの研究室はさすがのこだわり…。

この日、北野武監督の北野ブルーで有名な柳島克己撮影監督のワークショップ。
ワークショップでは北野ブルーの秘密にも触れていたとか…聞きたかったかも…。

その後、山形のフォーラム山形の直ぐ近く、ラトリエドゥシャルロットにて皆様とお食事を頂きました。
大変に上品なお味のフレンチでした。
店名のシャルロットはシャルロット・ゲインズブールからちなんでいるのが、店内に入って直ぐ分かります。

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そしてイ・チャンドン監督とツーショットを取って頂き。
私の前には通訳をしてくださった京都造形芸術大学の이상재さんと林海象さん。
イ・チャンドン監督の向かって左には女優の玄里ちゃんがいました。
スリーショットにすれば良かったね…。

 

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そのあとフォーラム山形へ。

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熱心なファンの方からの質問に一つ一つ丁寧に答えていらっしゃるイ・チャンドン監督。
真摯な姿勢に感動します。
ここでも女優の玄里ちゃんがその才女ぶりを大活躍させての通訳です。

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映画館にはイ・チャンドン監督がプロデュースを手がけたペ・ドゥナ主演の「私の少女」のポスターが。
すでにペ・ドゥナのサインが入っていましたが、そこへイ・チャンドン監督がサインを書き加えていらっしゃいました。
フォーラム山形へいらっしゃる方は是非見てみてください~。

 

 

 

友へ

全力疾走しているあなたが、いつか私のことを振り切って、先に行ってしまうだろうことをうすうす予想していた私が、「絶対私より先に死なないで」と言ってわんわん泣いたことがありましたね。
あなたはあの時、困ったような、途方にくれたような顔で宙を見ていたね。
あなたにとって私がどんな存在だったのか分からないけど、私にとっては、「あなたがこの世界のどこかで持ちこたえているんだから私も持ちこたえなければならない」と思う人でした。

私たちはよく、自分の能力や体力を超えて仕事に没頭したり、自分で自分を傷つけることに耽溺したものだけれど、不思議にお互いのことを傷つけることはしなかったね。

今、私が泣きわめくほど恐れていた、あなたのいない世界が来てしまいました。

何故だろう?不思議と平和です。

それは偶々、今、私に襲いかかってきた嵐が過ぎ去ったところだからなんだろうけど。

今だったら先を走るあなたの後ろ髪を鷲掴みにして引き戻せたのではないかと思ったりして、悔しい。

今の私を見てあなただったら何て言うだろう?と思う。

めちゃめちゃでボロボロで傷だらけの日々を、過去として眺めている今日という日が来たことを、あなただったら何て言っただろう?

良かったねと喜んでくれるだろうか?

それとも「あなたはもう遠いところに行ってしまった、私達はもう仲間ではない」となじるだろうか?

なじられてもいいから、私はあなたに生きていて欲しかったと思うけど、それはきっと私のわがままだね。

静かに流れる私の涙が見えますか。

もう泣きわめいたりしないからね。

どうかどうか、安らかに…。